浄土真宗の代表的なお経、「讃仏偈」を中学生向けに意訳してみた
こんばんは。
今日は讃仏偈の内容を意訳してみました。
最初このお経はお坊さんが「こうげんぎぎ」と独唱するんですけど、
これがめっちゃ頭の中に残るんですよね…!シビれますね。
是非Youtubeの動画を上げて頂いている方もいますので、ご覧ください。
【讃仏偈の説明】
讃仏偈は、「仏を讃える歌」という意味です。
内容は、
(1)法蔵菩薩(=阿弥陀如来になる前の段階の人)が仏様の素晴らしさを実感し
(2)自分も仏様になるぞという誓いを立て
(3)そのために仏様(=世自在王仏)に諸仏が作った浄土を見せていただくよう、お願いした
という話の流れとなっております。
自分で意訳してみて、
讃仏偈はポケモンの歌の仏様バージョンと理解してます。
「ああ あこがれの ポケモンマスターになりたいな ならなくちゃ ゼッタイなってやるーッ!」
以上「めざせポケモンマスター」 歌詞
以下お経と意訳をご覧ください。
【讃仏偈のお経・読み方】
➀
光顔巍巍 こうげんぎぎ
威神無極 いじんむごく
如是焰明 にょぜえんみょう
無与等者 むよとうしゃ
②
日月摩尼 にちがつまに
殊光焰耀 しゅこうえんにょう
皆悉隠蔽 かいしつおんぺい
猶若聚墨 ゆうにゃくじゅもく
③
如来容顔 にょらいようげん
超世無倫 ちょうせむりん
正覚大音 しょうがくだいおん
響流十方 こうるじっぽう
④
戎聞精進 かいもんしょうじん
三昧智慧 さんまいちえ
威徳無侶 いとくむりょう
殊勝希有 しゅしょうけう
⑤
深諦善念 じんたいぜんねん
諸仏法海 しょぶつほうかい
窮深尽奥 ぐじんじんのう
究其涯底 くごがいたい ⑥
無明欲怒 むみょうよくぬ
世尊永無 せそんようむ
人雄師子 にんのしし
神徳無量 じんとくむりょう
⑦
功勲広大 くくんこうだい
智慧深妙 ちえじんみょう
光明威相 こうみょういそう
震動大千 しんどうだいせん
⑧
願我作仏 がんがさぶつ
斉聖法王 さいしょうほうおう
過度生死 かどしょうじ
靡不解脱 みふげだつ
⑨
布施調意 ふせじょうい
戎忍精進 かいにんしょうじん
如是三味 にょぜさんまい
智慧為上 ちえいじょう
⑩
吾誓得仏 ごせいとくぶつ
普行此願 ふぎょうしがん
一切恐懼 いっさいくく
為作大安 いさだいあん ⑪
仮使有仏 けしうぶつ
百千億万 ひゃくせんのくまん
無量大聖 むりょうだいしょう
数如恒沙 しゅにょごうじゃ
⑫
供養一切 くよういっさい
斯等諸仏 しとうしょぶつ
不如求道 ふにょぐどう
堅正不却 けんしょうふぎゃく
⑬
譬如恒沙 ひにょごうじゃ
諸仏世界 しょぶつせかい
複不可計 ぶふかげ
無数刹土 むしゅせつど
⑭
光明悉照 こうみょうしっしょう
徧此諸国 へんししょこく
如是精進 にょぜしょうじん
威神難量 いじんなんりょう
⑮
令我作仏 りょうがさぶつ
国土第一 こくどだいいち
其衆奇妙 ごしゅきみょう
道場超絶 どうじょうちょうぜつ ⑯
国如泥洹 こくにょないおん
而無等双 にむとうそう
我当哀愍 がとうあいみん
度脱一切 どだついっさい
⑰
十方来生 じっぽうらいしょう
心悦清浄 しんねつしょうじょう
巳到我国 いとうがこく
快楽安穏 けらくあんのん
⑱
幸仏信明 こうぶつしんみょう
是我真証 ぜがしんしょう
発願於彼 ほつがんのひ
力精所欲 りきしょうしょよく
⑲
十方世尊 じっぽうせそん
智慧無碍 ちえむげ
常令此尊 じょうりょうしそん
知我心行 ちがしんぎょう
⑳
仮令身止 けりょうしんし
諸苦毒中 しょくどくちゅう
我行精進 がぎょうしょうじん
忍終不悔 にんじゅうふーけー
【意訳】
1、仏様は、素晴らしい。
①
仏様のお姿はそびえる山のように立派で、人徳はこの上ないものです。
このように輝く仏様と同じものは、この世におりません。
②
太陽や月の光、どんなに美しい宝石の輝きも、
仏様の輝きの前には影をひそめ、暗く見えてしまいます。
③
仏様の姿の素晴らしさはこの世で比べるものがありません。
仏様のさとりの声は世界のいたるところで響きわたります。
④
仏様の日々のいましめ、学び、努力、平常心、さとり は
他のものと比べようがないほど素晴らしく、本当に立派なものであると思います。
⑤
仏様は深くあきらかに、まるで海のような広大な自らの教えを、
その深い海の奥底まで極めて、精通されているのです。
⑥
愚かさ、欲、怒りの心は永遠に仏様にはありません。
最もすぐれたお方であり、そういった意味で仏様はその徳の高さは計りしれないものといえるでしょう。
⑦
仏様が成し遂げてきた功績は広く大きく、さとりは深くすばらしく、
放たれる光の力は全世界をも揺り動かすほどです。
2、「私も仏様のようになる」という誓い。
⑧
どうか私も仏様となり、仏様と同じように、
恐れ・悩みつづける人々を苦しみの世界から、救い出したいと思います。
⑨
他者へ施しを行い、平静な心をもち、自らをいましめ、
忍耐・精進してやすらかな心とさとりの境地を目指しましょう。
⑩
私も仏となってすべてこの私の誓いの通りに実践して、
すべての恐れ・悩みつづける人々のために大きな安らぎを与える者となることを誓います。
⑪
たとえ仏様が例えるならガンジス河岸にある砂の数くらい
とても沢山いらっしゃって、
⑫
そのすべての仏様たちを供養するとしても、
仏様への道を求めて私の志は固いので、決して挫折しません。
⑬
たとえガンジス河岸の砂くらい仏様の世界がたくさんあり、
また計り知れぬほどの数多くの国があろうとも、
⑭
わたしが放つ光はすべてを照らしこれらの国々に行きわたることでありましょう。
そうなるよう私は努力して、結果として無限の威光を得たいと思います。
⑮
私が仏となったらその国はいちばんすぐれたものになり、
そこに住む人々は素晴らしく、仏道をきわめる場所をもっともすぐれたものにしましょう。
⑯
私の国は最高のさとりの境地にふさわしく、この上ないものとなるでしょう。
私はすべての人々にあわれみの気持ちを持って、苦しみから抜け出させましょう。
⑰
さまざまな世界から私の国にきたり、そこで生まれる者は、
よろこびにあふれ、清らかな心で過ごせるでしょう。
また私の国に来れば、楽しく安らかに過ごせるでしょう。
3、自らの願いの実現に向け、仏様に極楽浄土を見せていただき、見守りをお願いする。
⑱
どうか仏様よ、私の願いを認め、証明してください。
仏様、あなたこそ私の証人であります。
私はここに誓いを立て、目標に向かって今後も努力していきます。
⑲
さとりこの上ない十方世界の仏様よ、
常に私の心と行いをお知りください。
⑳
もし、私が様々な苦しみのなかにこの身を置いたとしても、仏と成るために、精進して、耐え忍びます。
決して後悔することはありません。
お読みいただきありがとうございました。